妄想僕旅

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地下街の工事と声掛け問題

毎朝通勤に使っている地下道が工事を始めて、警備員の方がいつも立っていて声掛けをしている。正直その声掛けがすっげー耳障りで不快なんです。

 

「足元にお気をつけください」

 

言ってるフレーズはこれなんだけど、問題はそのトーンなのよ。より正確に表記すると、

 

「ン足元にッオ気をつけくださいッ!!」

 

こんな言い方なわけ。

 

しかもそこそこご年配の方が、頑張って声を張り上げているもんだからもうカスカス状態なのね。声が。そうなるとまた濁音じみてきて、

 

「ン゛足元に゛ッオ気を゛つけください゛ッ!!」

 

とか、そんな具合になっているわけです。

 

警備員の方も一生懸命なんです。そこはすごく良くわかる。でも、この声掛けはほんとダメだと思うんです。本来、「足元に注意して歩かせる」ことがこの声掛けの目標ですよね?そんな内容の言葉を発しているわけだし。でも結果的には全然目標を達成できてない。だって結構みんな見ちゃうから。足元じゃなくて、警備員さんの方を。正直うるさいもの。結果的に余所見を生んでるわけですよ、その声掛けによって。

 

頑張って伝えようとするあまり、「大きな声を出す」ことが目的になってしまっている。手段が目的になってしまう一例だなーとか訳知り顔で考えていたわけです。最近。
自分自身も注意しないといけないな、とかって。

 

でね、そしたら最近、改善されたんですよ。この声掛け問題。

 

ある朝いつもの通り地下道を歩いてると、いつもの通り声が聞こえてくる区間に差し掛かったんです。最初は何も感じなかったんですが、途中からなんだか違和感があって。よく見てみると警備員さんの腰のところに、家電量販店とかで実演販売する人がつけてる、ポータブルスピーカー的なヤツがある。どうやら声がそこから出ているらしい、と。

 

Amazon.co.jp: サンワダイレクト ポータブル拡声器 ハンズフリー 小型 20W 400-SP043: 楽器

↑こんなやつ。

 

なるほど、これで声を張らなくてすむなー、と。そういえばボリュームも改善されてる気がするなー、と。多分何かしらの指導も入ったんだろうなー、とか思ったわけ。

 

そんでもう少し近付いてみると、どうも様子がおかしい。

毎回均一なんです、声が。

 

「足元にお気をつけてご通行ください」

 

って、若干丁寧なフレーズになってるうえに、丁寧に同じ言い方をしている、という次元じゃなく毎回まったく同じ声。そんでもって、警備員さんまったく口が開いてない。というかなんだろ、ほとんど動いて…ない?

 

あーなるほど!上手な人の声掛けを録音して、それをループさせるようにしたんだ!これは名案!

 

相変わらず警備員さんの方をちらちら見ながら勝手に納得して、賢いなー、とか思ってるうちに会社に着いたんです。いや、予想もしない方法で問題を解決してきたなー、と。これはなかなかのブレイクスルーだなー、と。

 

そんなわけで、しばし感心しっぱなしだったんだけど、朝イチの小便しながら気付いたよね。

 

これ警備員いらなくね?