【岩湧山】山頂に広がる茅の海
2016年一発目は、地元である南大阪エリアの「岩湧山」を歩いてきました。
標高は897メートルになります。
南海高野線「天見駅」下車。他には誰も降りない、それもそのはず。痛恨の(そして恒例の)寝坊をかましてこの時点で既に10時50分。コースタイムは登り3時間の下り2時間15分、休憩も加味すれば6時間。新年初登山からヘッデンを使う自体は何としても避けたい次第。
素晴らしく昭和感のある駅舎に別れを告げて小走りにスタート。登りで30分は巻きたいなと。
はじめはこんな感じの田舎道をテクテクと。のどかでいい所。田んぼを焼いているニオイがして、なんとも言えない郷愁感。
今日向かっている岩湧山は「茅」で有名な山。山道に入るまでにもちらほらと姿が見られます。
というわけで山道へ。砥石谷という林道ルートを進む。もう昼前だから太陽が高くて気持ちいいなあ。(ポジティブシンキングは大切)
杉林の間を縫ってくる太陽光。
これは俺だけに用意されたスポットライトだな、と。
鉄塔広場にてお決まりの構図。そして展望が開ける…!
水墨画みたいでこれはこれで味がある景色ですよねー。ですよねー。
めげずに進みます。木の根が階段みたい。
ここから、かの有名な「ダイヤモンドトレール」と合流。三合目までの登りが結構急で体力を削がれる。
三合目を越えると比較的なだらかな道に。そしてここまで誰にも会わない。結構人気って聞いたんだけどな…?
ネコ峰。化け猫が出そうな字面だな。
ここから雪がちらちらと。もう少しキレイな雪を踏みたかったけど、自業自得なので仕方なしか。
水場。周囲は凍っていました。
引き続き林道を歩き続けて「五ツ辻」を越えてくるとようやくまた展望が開けますが、相変わらず靄が結構濃い。巻かないといけないという状況でもあるため、とにかくサクサクと進みます。
唐突に廃墟。万一夜になってしまったらここで一夜明かせばいいね。絶対嫌だけど。
ああ、もっと雪が欲しい。
間もなく山頂。
遠くに見えるは富田林のランドマーク、PLの塔。
そして広がる茅の海。ピーカンだったら言うことなしだったんだけど、でも周囲の色彩が乏しい分、この黄色が映える。
13時、岩湧山山頂です。
コースタイムを50分程度巻けたので、これでひと安心。
北には大阪平野。
そして南東には大峰山系。山頂は白く雪化粧。
山上ヶ岳あたりかな。
こっちが近畿最高峰の八経ヶ岳を含む山塊、のはず。
この山は2016年に必ず訪れたい山のひとつ。
もし「チキンラーメンを一番おいしく食べる方法」を問われることがあるならば、それは「山頂で食べること」だと力強く主張したい。そんなことを問われるシーンがあるならの話だけど。
食事を終えて、下山に向かいます。帰り道は三合目までピストンで、そこから和歌山側の「紀見峠駅」へと下る道へ。
こちら側のルートは全体的に荒れていた。登りに使わなくて正解かな。
心なしか申し訳なさそうに見えるカーブミラー(だったもの)。
私も昔は色んな子達を映したものだけどねぇ、とか言いそう。
しかし荒れてる。これが大阪と和歌山の格差なのか。。。
この植物は数十年の長き間に渡りこの大地に根付いている「提灯草」。先端の殻のようなものは中身である種子の生長により押し広げられ、やがて種子が剥き出しとなる。それは満月の光を受けて少しずつ少しずつ大きくなり、最終的には直径にして10mを優に超えるサイズとなることも珍しくないという。(嘘です)
麓には梅もちらちらと。
16時前、無事に紀見峠駅に到着。そのまま帰路につくのでした。
天気はイマイチだったものの、山頂に広がる茅の海は見応え十分。
ベストシーズンは晩秋あたりかな。